2024冬研の振り返りレポートです。
会の冒頭に行われた石賀実践について、運営委員の石賀よりご報告いたします。
東京造形大学 石賀直之
透明なビニールを使った実践はステンドグラスなどの透過性を生かした活動として昔からありますが、これは規模が違います。この透明ビニールは養生シートを使ってダイナミックに展開します。
長さにもよりますが、養生シートはホームセンターなどで1500円程度で売っています。幅も360cmと幅広く、長さに至っては300mあるものもあります。工事現場用品は量も多く安価なものがたくさんありますので造形活動のヒントになります。ぜひチェックしてみて下さい。
さて、この大きなシートをどのように使いましょうか。子どもたちの学びになるような活動をねらいたいものです。ここでは大きさをさらに実感するためにみんなでつなげてみました。広げてみるととんでもない大きさです。周りを持ってフワッと持ち上げると迫力が違います。
上下に動かしてみると空気をはらんで生き物のようになります。タイミングよく中に入ると丸いドームにようになります。ドームの中から上を見上げると水中から水面を見上げたような景色を体験できます。
「このビニールの天井にどんな色やどんな形があったらいいなと思いますか?」
これがこの活動の大きなポイントです。感動をさらに深め、広げていくための推進力を参加者自身が持つのです。この後カラフルなビニールテープを使ってどんどん貼っていきます。もう一度あのドームに入って自分たちの作り出した世界を味わえるという思いがあるから夢中になって取り組みます。ビニールテープと養生シートの接着の相性はとてもよく、低学年の子どもたちでもどんどん貼っていきます。高学年の子どもたちは工夫しながら貼っていくことでしょう。
貼れたらさっそくもう一度ドームを体験してみます。今度はカラフルな世界が頭上に広がります。なんときれいなんでしょう!
ドームの中に入らないでそのまま手をいっぱいに伸ばしてみんなで握っていたビニールを離すと魔法の絨毯のように上まで上がっていきます。心を合わせて手を離すとまさに魔法のように天井に貼り付きますよ。貼りついた時の子どもたちの興奮はすごいですよ!
みなさんも子どもたちと一緒にぜひ体験してみて下さい。