児造研会長 筑波大学附属小学校 北川智久
私が考えた(でっち上げた?)、「回転寿司式鑑賞法」を使って、授業形式で、みなさんと簡単な絵を描いていきます。
鑑賞活動というと、どういう内容や目的を思い浮かべますか?
作品を見て感想文を書くという鑑賞でしょうか。それは子どものためにもなるかもしれませんが、むしろ教師の評価のためというのが目的ではないでしょうか。
子どもの表現にダイレクトに生かすための鑑賞という考え方に立つと、鑑賞の方法が変わります。
途中作品を見せるということもあるでしょう。
活動の途中で手を止めさせたり、前の授業の成果を見合ってから本日の活動に入ったりと、いくつかの方法もあるでしょう。
お互いに見せ合う、黒板に貼って一斉に見る、などなど方法は様々です。

「回転寿司式鑑賞法」は、大きな段ボールの円盤の上に、作品を並べて、回転させながら鑑賞する方法です。私は、これまでベニヤ板や転がすためのタイヤをつけた回転板を使用していましたが、新潟へのお出かけ研修のために、折りたたみ式の段ボールの円盤を新しく作りました。これなら真似してもらえるのではないかと思っています。作るのは簡単で、指導効果は抜群です。
あまり書くとネタバレになってしまうのですが、自分が食べたいお寿司を選ぶときのように、流れてくる作品を見守ります。見ている作品がそれぞれ違うので時差がありますが、友だちが「これすごい」と言ったときの期待感や、自分の絵が友だちから口々に褒められている様子など、友達の反応や息遣い、目線などを感じながら同時に鑑賞します。もうちょっと仕掛けがあるのですが、これは当日のお楽しみ。参加された方にだけ伝授します。


活動の例を紹介します。
不定形をもとにした見立てを、5分ほどの締め切りで描いて鑑賞して話し合って、また次の形から見立てて描いて鑑賞して話し合って、、、をくりかえすと、どういう絵がよいのか、自分の絵のどういうところが認められたのか、何に気をつけるとよい絵になるのかということがどんどん頭に入ってきます。
1人で描くというより、みんなで考えを出し合って、学び合ったり競い合ったりしながら、楽しく絵を描くのです。
大きな絵を描く前のアイディアスケッチを見せ合うことにも役立ちます。教師のアイディア次第で、様々な活用方法が見つかると思います。
みなさんに披露するのが楽しみです。
どうぞよろしくお願いします。
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