大会 46回大会

第46回大会 Dコース「鏡でピクニック」

埼玉大学教育学部附属小学校 荒川祥輝


普段何気なく見ている風景を、鏡を使って見てみたら、また違ったものになるのではないかと考え、このコースを思い付きました。


①本日のコースの概要について、みなさんにお伝えした後に早速みなさん思い思いにミラーペーパーに切りあとをつけて三面鏡(人によっては四面、五面…)をつくっていきました。どんな筒にしようかな。どんな風景が見えるかな。そんな思いが感じられるような雰囲気でした。親子で参加されている方はお子さんと一緒にカッターナイフを使っていました。普段の教室でもきっと使い方ややり方、形の作り方についていろいろと話し合いながらできることでしょう。


②さて、オリジナルの三面鏡ができたらあとは図工室を飛び出していざピクニック!一人で探索に行くこともできるし、誰かと一緒に面白いものを探しに行くこともできます。壁にかかった絵、蛇口や水槽、階段の手すりや掲示物…見えたものをどんどんスマホで撮影していきます。写真に残すことでその後も活動で共有することができます。本来でしたらこの活動はなかなか一人ではできません。児童は一人一台タブレット端末を持っていますが、三面鏡を覗きながら撮影するには手が足りません。そこで友人の登場。「ここ、とっても面白いもの見えたよ!」「どれどれ?」「じゃあ写真撮るから手伝って」といった具合です。ぜひ一人で発見するだけではなく、その場ですぐに共有できる環境だとさらに子
供たちの造形的な見方・考え方が広がり深まっていくのではないでしょうか。


③十分に写真を撮影してきたら今度はみなさんが撮影した写真を見合います。みなさん、他の方が撮影したものに興味津々です。それはきっと自分が見えたものがとても面白いこともありますが、誰かが見えたものもまた面白いと思うからです。三面鏡ですから、光が入ってきて美しいと感じるものもありました。動画にして動きの中でよりよさを感じるものもありました。みなさんが感性を働かせ、造形的な視点で風景を見たことで普段見ているものがより美しくより綺麗に面白く見えたのでしょう。


④本大会テーマである「みんなで造形活動するよさを再考する」について、最後みなさんとざっくばらんに話し合いました。やはり直に触れ、/直接会話し共有することが感性を刺激し、とてもよいということを感じました。

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